世木研究室では、耳で聞いた音や音声をどのような処理を行い理解しているのかや若年者と高齢者では、聴覚情報の処理方法や処理能力が異なっているのかなどについて聴取実験を行い検討しています。 |
日本語アクセントやイントネーションは、声帯振動による声の高さ変化により付与されています。また、「ぱ」(/pa/)、「た」(/ta/)、「か」(/ka/)などの無声子音は、発声時に声帯振動を伴いませんが、「ば」(/ba/)、「だ」(/da/)、「が」(/ga/)などの有声子音は声帯振動を伴います。 しかし、私たちは、声帯振動が伴っていないささやき声でも多くの場合、アクセントやイントネーション、有声子音と無声子音を区別することができます。 このようなことから、なぜ、声帯振動を伴わないささやき声でもアクセントやイントネーション、有声子音と無声子音の区別ができるのかについて聴取実験を行い検討しています。 さらに、通常発声とささやき声では口唇形状や舌の位置など(構音)が異なっていることも考えられます。また、ささやき声であっても非常に高い確率で話者が男性なのか女性なのかも判断できます。これらの点についても聴取実験を行い検討しています。 内容については、以下の卒業論文要約を参考にしてください。 1.ささやき声のアクセント・イントネーション知覚に関与する音響的特徴の検討 2019年度卒論要約 、 2020年度卒論要約 、 2021年度卒論要約 、 2022年度卒論要約 2.ささやき声の有声音・無声音知覚に関与する音響的特徴の検討 2019年度卒論要約 、 2020年度卒論要約 3.ささやき声の話者性別の弁別手がかりに関与する音響的特徴の検討 2020年度卒論要約 4.ささやき声で発話した母音の音響的特徴に関する検討 2022年度卒論要約 5.通常発声とささやき声の構音の違いに関する検討 2023年度卒論要約 |
公共施設等の案内や非常放送による内容は聞き手に確実に伝わり、発信者の意図通りに理解されることが重要です。 このような公共放送や非常放送を確実に伝えるためには、放送環境や放送設備などに関するハードウエア面の検討に加え、放送時の話速、句読点に対するポーズ長、放送文に使用する単語や内容、文構造などのソフトウエア面からの検討も重要です。 世木研究室では、聞き取りやすく理解しやすい公共放送や非常放送に関して聴取実験などを行い、ソフトウエア面からの検討を行っています。 内容については、以下の卒業論文要約を参考にしてください。 1.ポーズ長と話速に関する検討 2021年度卒論要約 、 2023年度卒論要約 2.周波数強調に関する検討 2018年度卒論要約 、 2019年度卒論要約 3.文構造の違いが文理解に与える影響に関する検討 2018年度卒論要約 、 2021年度卒論要約 、 2023年度卒論要約 4.平常時と緊急時の単語親密度の違いについての検討 2019年度卒論要約 5.緊急性を感じさせるアナウンス音声の音響パラメータに関する検討 2018年度卒論要約 6.キーワードの提示位置と理解度の検討 2020年度卒論要約 7.視覚情報と理解度の検討 2020年度卒論要約 、 2021年度卒論要約 、 2022年度卒論要約 、 2023年度卒論要約 8.知識情報と理解度の検討 2021年度卒論要約 、 2022年度卒論要約 9.聞き取りにくさの評価に関する検討 2022年度卒論要約 *「聞き取りやすく理解しやすい公共放送に関する研究」の一部は、科学研究費助成事業の補助を受けています。 |
人体内で行われるさまざまな情報処理や運動に伴い、脳波に代表されるような様々な電気信号が発生します。 世木研究室では、ものを飲み込む動作時や食物の消化時に発生した電気信号を測定したデータを用いて波形解析を行い、若年者と高齢者の嚥下能力や消化機能の違いなどについて検討しています。 これらの結果は、高齢者にとって飲み込みやすく消化しやすい食物の検討などに役立てることができます。 本研究は、千葉県立保健衛生大学、戸板女子短期大学および、新渡戸文化短期大学などとの共同研究です。 内容については、以下の卒業論文要約を参考にしてください。 1.表面筋電図解析による嚥下運動の評価に関する研究 2016年度卒論要約 、 2017年度卒論要約 、 2018年度卒論要約 、 2019年度卒論要約 2.音響分析による嚥下運動の評価に関する研究 2022年度卒論要約 3.胃電図周波数解析による消化機能評価に関する研究 2017年度卒論要約 、 2018年度卒論要約 、 2019年度卒論要約 、 2023年度卒論要約 4.事象関連電位P300を用いた眠気の評価に関する研究 2019年度卒論要約 、 2021年度卒論要約 、 2023年度卒論要約 |
失語症患者のリハビリテーションの一つである言語訓練や発達障害児に対しての言語訓練、学習支援は、いつでも、どこでも、何度も繰り返し訓練を行うことが言語能力や学習能力向上の一つであると考えられています。 このようなことから、世木研究室では、現在広く普及している携帯型情報端末を利用して失語症患者や発達障害児向けの言語訓練や学習支援システムの開発を行い、その効果について検討しています。 本研究は、東京学芸大学 特別支援教育・教育臨床サポートセンター、日本福祉教育専門学校との共同研究です。 内容については、以下の卒業論文要約を参考にしてください。 1.失語症患者のための言語訓練プログラムの開発 2018年度卒論要約 、 2019年度卒論要約 、 2020年度卒論要約 2.発達障害児用学習支援プログラムの開発 2016年度卒論要約 、 2016年度卒論要約 、 2017年度卒論要約 、 2017年度卒論要約 |